パリ発 写真で時空を超えた小旅行 『 VENI! VIDI ! AMAVI !   来た 見た 愛でた』 

心が洗われる様な景色、ビロードの肌触りのホテル、魂が震える料理、必見の美術館やイヴェント等を、出し惜しみしながら教えちゃいます…。

夜景の魅力はパリだけではありません

昨日に続いて、パリ以外の夜景を訪ねてみましょう。

 

 

パリからほんの少しだけ郊外に行くと、ヨーロッパの頂点を極めた宮廷があった『ヴェルサイユ宮』があります。

 

宮殿前広場に、半月に見守られる様にして「ルイ太陽王」の騎馬像が、静かな夜の空気を睥睨していました。

 

 

f:id:europe_visite:20160704020659j:plain(ベルニーニ作、ルイ大王騎馬像)

 

 

ヴェルサイユの街は、パリの西側に10キロ。

 

そのまま西にいけばノルマンディー地方にいたり、英仏海峡です。

 

セーヌ河に二分され、右岸(東)の上ノルマンディーの首都はルーアン。

 

旧市街には、美しい「木造建築」が多数残っています。

 

 

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(ルーアン旧市街)

 

 

ノルマンディーは、フランス東部のアルザス地方と並んで、伝統的に木造建築物です。

 

地盤が岩盤にまで形成されなかった石灰の地層(チョーク層)のため、建築用石材がなく、逆に森林地帯だったせいで材木には事欠かなかった。

 

その森は酪農に生かされ、牛を飼い、森を切り開いていった後も乳牛の生育で食べてきた。

 

したがって、全欧有数のミルクの大生産地で、そのミルクから作られる二次製品である、バターと生クリームとチーズの大生産地なのです。

 

ノルマンディーの四大チーズが『カマンベール』と『リヴァロ』と『ポン・レヴェック』と『ヌーシャテル』(数日前のスイスのヌーシャテルとは無関係)

 

 

f:id:europe_visite:20160705000250j:plain(ポン・レヴェックの町の民家)

 

 

そのノルマンディー地方が世界に誇る人類の遺産が『モン・サン・ミッシェル』です。

 

西欧の驚異。

世界の八番目の不思議。

 

 

f:id:europe_visite:20160705001600j:plain(ある年のモン・サン・ミッシェルのクリスマスの夜景)

 

 

何が「西欧の驚異」で「世界の八番目の不思議」なのかを語ると,数千字を要するので、別の機会に譲ります。

 

そのノルマンディの海岸の西半分が巨大な三角形の半島が海に突き出し、先端に『シェルブール』という港町があります。

 

半世紀前、売り出したばかりの新人女優「カトリーヌ・ドヌーヴ」を主役に『シェルブールの雨傘』という映画が、世界的に大ヒットしました。

 

ラストは涙無しには見られない、感動的な「フレンチ・ミュージカル」です。

 

そして、なんと今でも「シェルブールの雨傘」というブランドの傘があります!

 

 

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(シェルブールの雨傘のお店)

 

上の写真は、「シェルブールの雨傘」というメーカーのショップです。

 

実際に映画の撮影で、ドヌーヴのお母さんがやっていた「傘屋さん」の建物は、ちょっとした案内所みたいになっていて、看板は「傘屋」のまま。

 

下の写真です。

 

 

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(撮影の時の傘屋さんの建物)

 

 

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(とある建物の外壁の装飾)

 

 

 

 

この辺で場所を大きく変えて、一気に地中海まで南下しましょう。

 

プロヴァンス地方の『アヴィニヨン』の街。

 

13世紀に7代のローマ法王が住んで「法王庁」が置かれていた古都です。

 

ローヌ河がゆったりと流れて、そこに歌にも歌われた「アヴィニヨンの橋」がかかっています。

 

河の中程までの、不完全な橋です。

 

 

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(アヴィニヨンの橋)

 

 

🎶 はしのぉ〜 うえでぇ〜 おーどろよ おどろよ はしのーうえでえー わーになって おっどっろぉ〜 ♪

 

 

 

 

地中海といえば、海!

 

真夏は10時すぎないと暗くならない!

 

夜景といっても、地中海の開放的な夜の空気は、北のノルマンディーとは大違いで。。。

 

 

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(夜の地中海)

 

 

南スペインはトレモリノスとマルベーリャの間あたりの海岸のホテルから、21時半頃。

 

 

 

南欧といえば、スペインと並んでイタリア。

 

イタリアといえばミラノ(とは言い切れませんが ^^ )

 

ミラノといえばドウオーモ(大聖堂)

 

 

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(ミラノ大聖堂)

 

 

これは、ある年のクリスマスのイリュミネーションです。

 

 

 

ところで、ヨーロッパは大陸で、多くの国々が国境を接しています。

 

そして、どの国も民族の起源が違うのです。

 

民族の起源が違えば、当然価値観も風習も哲学も利害関係も違ってくるので、衝突も起きる。

 

今でも戦争の絶えない人間社会です。

昔は、衝突するとすぐ戦争でした。

 

戦争が起これば、陸続きの悲しさ、すぐさま責めたり責められたり。

 

そこで、ヨーロッパは中世以来村や町を「城壁」で囲って防御していました。

 

今でこそ、城壁にはロマンが漂いますが、昔は命の綱だったのです。

 

数多い城壁の写真の中で、一箇所、北スペイン「アヴィラ」の城壁の夜景をお届けしましょう。

 

 

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(アヴィラの城壁)

 

 

いつか、城壁めぐりの旅にお招きしましょう。

 

 

 

そして、なんの絡脈もなく、西アフリカ「カメルーン」のサバンナの夜景を一枚。

 

 

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(サヴァンナの夜景)

 

 

ということで、二回に分けて「夜景」の点描をお届けしました。

 

しかし、私が一番好きな夜景は、実はこれです。

 

反則ですけどね(^^)

 

 

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(ジョジュル・ド・ラ・トウール作『幼きイエスと聖ジョゼフ』)

 

 

17世紀前半の、フランスはロレーヌ地方の画家「ジョルジュ・ド・ラ・トウールの名作『幼きイエスと聖ジョセフ』

 ルーブル美術館蔵。

 

父である大工ヨセフの仕事を、尊敬の眼差しで見つめる幼きイエスの表情の見事さ。

 

父の手元を照らすロウソクの炎を風からまもるイエスの左手を「透かして」灯が。。。

なんという透明感!

 

 

このような美しい夜景が、他にあるだろうか。。。