パリ発 写真で時空を超えた小旅行 『 VENI! VIDI ! AMAVI !   来た 見た 愛でた』 

心が洗われる様な景色、ビロードの肌触りのホテル、魂が震える料理、必見の美術館やイヴェント等を、出し惜しみしながら教えちゃいます…。

パリを少し歩けば…クラッシック・カーが、あちらにもこちらにも。

クラシック・カーといえば、一部の人たちにとっては憧れの的。

 

 

趣味の対象だったり。

 

投資の対象だったり。

 

しかし、決して博物館アイテムというわけではありません。

 

常日頃綿密に整備していて、何かの時には実際に表に出てくるのです、宝石のごとき高価な愛車に乗って。

 

 

 

 

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モンテーニュ大通りの宝石屋さんの前に止まってたこの車。

馬の付いていない馬車という時代の風情ですが、現役なんですよね。

 

アルセーヌ・ルパンが、シャーロック・ホームズ を上手く撒いて、颯爽と降りてくるような風情です。

 

 

 

別のところでは、こんな車も。

 

 

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(ブガッティ)

 

当時は、お城が一つ買えるくらいの金額だった『ブガッティー』

 

フィリップ・ド・ロッチルドや、ジャン・コクトーが初期のフォーミュラー1のレースに参加したのも、ブガッティでした。

 

このタイプなら、今でも競売に出たとしたら億ションより高価かもしれません。

 

世界中の自動車博物館が競ってオファーするでしょう。

 

でも、現役。

 

 

で、この手になると、すでに「クラシック」じゃない、と言われそう。

 

しかし、これまでの先輩たちより少し若いけれど、戦前の大スターなんです。

 

 

f:id:europe_visite:20160703033225j:plain(デライエ)

 

 

 

戦後の名スポーツ・カーも。

 

 

f:id:europe_visite:20160703033019j:plain(AC コブラ)

 

レプリカではなく「本物」の ACコブラ! 

 

気候の良い季節になると、こんなモンスターを持ち出して外を走る酔人がいるんです。

 

万一壊れたら、部品代だけでえらい事で。。。

 

 

 

 

さらには。

 

70年代のレース界を席巻したポルシェ。

 

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ガルイウングのドアを、運転手側だけ開けてるのがなんともにくい。

 

もちろん、信号停止で開けているだけで、走行中は閉めていましたので、ご安心を。

 

 

クラシック・カーといっても、なにも巨万の富を必要とするものばかりではありません。

 

当時は大衆車だったような40年前の車を、自分で分解して部品の一つ一つまで磨き上げて組み立て直し、大切に持ってる人たちはたくさんいます。

 

 

そして、乗り合いバスまで。

 

 

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RATP(パリ交通公団)の50年前の路線バス。

 

公団は、こういうのを数十台保存していて、年に何回か実際に路線に走らせたり、特別ルートでお客を載せたりしています。

 

しかも、後部はデッキになってる。

 

 

 

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このタイプは、後部デッキから乗客が乗り降りします。

 

 

 

最後におまけ。

 

 

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これは、シャンゼリゼ通りのロータリーに出てるアイスクリーム屋さん。

 

 

建物でも、家具調度でも、機械や道具、さらには建造物など、どんな分野の物でも「古いもの」で未だに使えるものには、誰もが敬意を表します。

 

まっさらな、新しくて綺麗なもの、は金出せば誰でも買えるもんね。

 

 

昔の「本物」を、新品同様に保っていくことは、精神の美学の領域です。